認定こども園の求人を探すコツ|種類・特徴からメリット・デメリットまでプロが解説!

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  • 転職したいけど認定こども園ってどうなの?
  • 保育園より認定こども園がおすすめって本当?
  • 認定こども園って種類が多くてよくわからない…

認定こども園は平成18年にできた制度です。そのため、認定こども園への転職を考えている保育士さんも多いです。

私は5年以上保育業界で働きながら、これまで100以上の保育施設と仕事をしてきました。そこでこの記事では、認定こども園の種類・特徴からメリット・デメリットまで詳しく解説しています。この記事を読めば、あなたが働く場所として認定こども園を選ぶべきかがわかります。

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良い認定こども園の求人を探す方法も解説します。

目次(タップするとジャンプ)

認定こども園とは教育・保育を一体的に行う施設

認定こども園は教育と保育を一体的に行う施設です。

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認定こども園は保育園と幼稚園がひとつになった施設です。

国の担当部門はそれぞれ次のように分かれています。

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施設の種類国の担当部門サービスの種類
保育園厚生労働省保育
幼稚園文部科学省教育
認定こども園内閣府保育・教育

認定こども園が作られた目的

認定こども園が作られた目的は次の3つです。

認定こども園が作られた目的
  • 待機児童の解消
  • 定員割れしている幼稚園の救済
  • 小学校進学前の子どもに対する行政サービスの統一

共働きが増え続けている現在、幼稚園よりも保育所のニーズが高いのが現状です。そこで、幼稚園は認定こども園に移行することで、共働き家庭への対応を進めています。

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名前は「○○幼稚園」でも、実は認定こども園に移行しているなんてことが結構あります。

認定こども園の件数

認定こども園の数は増加傾向にあります。次の表は平成23年度からの認定こども園の施設数の推移です。

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年度認定こども園の数うち公立うち私立幼保連携型幼稚園型保育所型地方裁量型
平成23年76214961340622510031
平成24年90918172848627212130
平成25年1,09922087959531615533
平成26年1,3602521,10872041118940
平成27年2,8365542,2821,93052532853
平成28年4,0017033,2982,78568247460
平成29年5,0818524,2293,61880759264
平成30年6,1601,0065,1544,40996672065
平成31年7,2081,1386,0705,1371,10489770
令和2年8,0161,2726,7445,6881,2001,05375
令和3年8,5851,3257,2606,0931,2461,16482
出典:認定こども園に関する状況について(内閣府)

ほかの保育施設の種類はこちらで解説しています。
▶︎【転職を考える保育士さん必読】知っておくべき保育園の種類と特徴【プロが解説】

認定こども園には4つの種類がある

認定こども園には次の4つの種類があります。

認定こども園の種類
  • 幼保連携型
  • 保育所型
  • 幼稚園型
  • 地方裁量型

幼保連携型

幼保連携型の認定こども園は、幼稚園・保育園の両方の機能を持つ施設です。

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法的性格学校かつ児童福祉施設
設置主体国・自治体・学校法人・社会福祉法人
開設方法新規開設、保育園・幼稚園からの移行
教育・保育指針幼保連携型認定こども園教育・保育要領
必要な資格保育士資格+幼稚園教諭(両方必須)
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幼保連携型の認定こども園で働く方は「保育教諭」と呼ばれます。

保育所型

保育所型の認定こども園は保育園に幼稚園機能が追加された施設です。

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法的性格児童福祉施設
設置主体制限なし
開設方法保育園が移行する
教育・保育指針保育所保育指針
必要な資格(3歳児以上)保育士資格or幼稚園教諭(どちらか一方でOK)
必要な資格(3歳児未満)保育士資格(必須)

幼稚園型

幼稚園型の認定こども園は幼稚園に保育所機能が追加された施設です。

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法的性格学校
設置主体国・自治体・学校法人
開設方法幼稚園が移行する
教育・保育指針幼稚園教育要綱
必要な資格(3歳児以上)保育士資格or幼稚園教諭(どちらか一方でOK)
必要な資格(3歳児未満)保育士資格(必須)
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幼稚園型の認定こども園は、基本的には幼稚園です。名前も○○幼稚園のままの施設も多いです。

地方裁量型

地方裁量型の認定こども園は、幼稚園機能・保育所機能の両方を持っている施設です。持っているのはあくまで「機能」なので、幼稚園でも保育所でもありません。

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法的性格幼稚園機能+保育所機能
設置主体制限なし
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地方裁量型の認定こども園は数も少ないです。

認定こども園の種類によって必要な資格が異なる

認定こども園は種類によって必要な資格が異なります。しかし、認定こども園で働くには、基本的に幼稚園教諭免許と保育士資格の両方が必要だと思った方がいいです。

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認定こども園の種類必要な資格
幼保連携型保育士資格+幼稚園教諭(両方必須)
保育所型・幼稚園型・地方裁量型(3歳児以上)保育士資格or幼稚園教諭(どちらか一方でOK)
保育所型・幼稚園型・地方裁量型(3歳児未満)保育士資格(必須)

幼稚園教諭免許の取得は特例制度を活用する

認定こども園で働くためには、保育士資格だけでなく幼稚園教諭免許が必要です。幼稚園教諭免許を持っていない保育士さんは特例制度を活用して免許を取得するのがおすすめです。

特例制度

幼稚園教諭免許を取るためには、本来は学校に通って授業を受けて単位を取る必要があります。しかし、特例制度を活用すれば、少ない負担で幼稚園教諭免許を取得できます。特例制度は2025年3月まで活用できます。

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特例措置を活用すれば、学校に通う時間やお金を節約できます。

特例措置の対象

次の条件を満たす保育士さんが特例措置の対象です。

特例措置の条件(すべて満たす必要あり)
  • 保育士資格を持っている
  • 保育士として3年かつ4320時間以上の勤務経験がある
  • 実務経験が対象になる施設である

条件を満たす保育士さんは、通信大学などで講義(8単位)を受けてから試験を受けることで幼稚園教諭資格を取得できます。

単位取得にかかる時間

学校によって異なりますが、おおむね6ヶ月〜1年くらいです。通常の方法で免許を取る場合は2年間(指定教育機関を卒業するための期間)かかるため、大幅に期間を短縮できます。

単位取得にかかる費用

学校によって異なりますが、おおむね6〜10万円くらいが相場です。通常の方法で免許を取ると100万円以上の費用(指定教育機関の学費など)がかかるため、大幅に費用を節約できます。

認定こども園で働くメリット

認定こども園で働くメリットは次の3つです。

認定こども園で働くメリット
  • 教育・保育両方の経験を積める
  • 行事・イベントが豊富
  • 保育所向けの各種補助金の対象

教育・保育両方の経験を積める

認定こども園で働いた経験は、転職時にも役立ちます。今後、認定こども園がさらに増えていくことが想定されるからです。

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保育経験だけでなく、教育経験を積めることもポイントです。

行事・イベントが豊富

認定こども園は保育園以上に行事やイベントが豊富です。たとえば、観劇会などの情操教育に関する行事が組み込まれていることも認定こども園の特徴です。

認定こども園で働くと、多くの行事やイベントの経験を積むことができます。

保育所向けの各種補助金の対象

認定こども園は幼稚園が対象にならないおトクな補助金の対象になります。例えば次の補助金があります。

  • 宿舎借り上げ支援事業補助金
  • 保育士等キャリアアップ補助金(東京都)

これらの補助金は、幼稚園は対象になりませんが認定こども園なら補助対象になります。

認定こども園で働くデメリット

認定こども園で働くデメリットは次の2つです。

認定こども園で働くデメリット
  • 保育士の負担が大きいことがある
  • お給料は保育園と変わらない

保育士の負担が大きいことがある

認定こども園は行事やイベントが豊富な傾向があるため、その分保育士さんの負担が大きくなる可能性があります。

行事やイベントが少ない保育園で働きたい保育士さんには企業内保育所がおすすめです。

企業内保育所の詳細は以下の記事で解説しています。
▶︎企業内保育所の求人を探すコツ3選|メリット・デメリットから種類までプロが徹底解説!

お給料は保育園と変わらない

保育士資格に加えて幼稚園教諭免許が必要な認定こども園。必要な資格・免許が2つもあるため、一般的な保育園よりお給料が高いのでは?と思う方もいるかもしれません。

残念ながら認定こども園は保育園と比べて特別お給料が高いといったことはありません。認定こども園や保育園にかかわらず、お給料が高い職場を探すには次の点に注意する必要があります。

  • 保育料アップ制度を活用する
  • 宿舎借り上げ支援事業を活用できる施設を選ぶ

これらの補助金の詳細は次の記事で解説しています。
▶︎【いつまで続く?】保育士宿舎借り上げ支援事業をプロが徹底解説!【転職を考える方必見】
▶︎【給料が安い?】保育士さんが知っておきたい給料引き上げ制度【転職を考える方必見】

良い認定こども園の求人を探すコツ

良い認定こども園を選ぶためのポイントは次の3つです。

認定こども園を選ぶためのポイント
  • 園見学へ行く
  • 最低限の基準をクリアしているか確認する
  • 正しい方法で求人を探す

園見学へ行く

良い職場を選ぶためには園見学は必須です。保育士さんの退職理由の第1位(33.5%)が「職場の人間関係」です(「保育士の現状と主な取組(令和2年8月24日)」より)。

園見学は働く前に保育園で働いている人を直接見られる唯一の機会です。そのため、良い職場を見つけたいなら園見学へ行くことをおすすめしています。

園見学については以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎【転職を成功させる】保育士さんの園見学マニュアル【チェックリスト・お礼状例文あり】

最低限の基準をクリアしているか確認する

次の3つは必ず確認しておきたい項目です。

  • 宿舎借り上げ支援事業を使えるか
  • 給料引き上げ制度を活用しているか
  • 定員の空きが少ないか

選ぶポイントの詳細は以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎【永久保存版】保育士が転職すべき保育園の選び方【プロが教える13のチェックポイント】

正しい方法で求人を探す

良い求人をみつけるためには、正しい方法で求人を探す必要があります。具体的には次の方法で探すことをおすすめしています。

  • 転職エージェント
  • 求人サイト

転職エージェントは専属のエージェントがあなたに合った求人を紹介してくれるサービスです。求人の紹介だけでなく、面接対策などの転職サポートが充実しています。

転職エージェントの活用方法は以下の記事で解説しています。
▶︎【保育士求人の探し方】転職エージェント活用完全マニュアル【おすすめをプロが解説】

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転職エージェントと求人サイトを同じものだと思っている方がたまにいますが、別のサービスです。

一方、求人サイトは専属のエージェントとのやりとりはなく、自分で求人を探すサービスです。自分のペースで求人を探したい方は求人サイトの利用がおすすめです。

求人の探し方の詳細やイチオシのサービスは以下の記事で解説しています。
▶︎【保育士の転職】おすすめの求人の探し方5選|失敗しない方法を業界のプロが解説

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